釣行日記
By 漁労長


日付 2007 年 10 月 20 日(土 曜日)
天候 曇り
海上 ナギ
普通
場所 国府津沖
船宿 大磯港 喜太郎丸
URL http://
種目 石鯛
仕掛け ハリス 5号25センチ 針 伊勢尼9号2段針 胴突き2本針 錘 30号
釣果 チョッとマニアックな季節限定の釣りを紹介します。
船での石鯛釣りは各所で色々有るようですが、縞ダイクラスを狙うウィリーのシャクリ釣りとカラス貝を餌にした釣が主なものでしょうか。
シャクリ釣では金沢八景の野毛屋や腰越漁港の何軒かで乗合を出していますし、もちろんこのほかでも五目で狙う宿はあるようです。
餌釣りではノッコミ時期に城ヶ島周りでカカリ釣りカラス貝餌の半貝で狙うのが昔から毘沙門や松輪辺りの仕立て出船で定番でした。
昨年友人から大磯でも仕立てで出船していると言う話を聞きつけ11月末に出船したんですが残念ながらシーズン終盤で船中1枚だけと言う惨敗で一年ぶりのリベンジとなりました。
この釣りの問題の一つが餌の確保で、今の時期だと中々カラス貝の手頃サイズが手に入らないことで、今回も当面の所要量一人3キロを食用ムール貝の小振りのものと言うことで魚屋に発注したんですが、結局7人で10キロ、しか入らず出足から不安な出船となりました。
もう一つは仕掛けで、伊勢尼もしくは小磯針の9号を2段に結ぶんですが、結び目と結び目の間が一センチぐらいしか空かない、ほとんど重なりあうような状態で結ぶんですが、造り方も独特で先ず先針を外掛けで結び針間を合わせるように間を取って親針を結び最後に子針を抜き通すようにして長さを調製するんですね。
一度造ってしまえば簡単にできるんですが、中々聞いただけでは造れません。
今回は再チャレンジが私ともう一人、あとの5人は初心者なので経験者と船頭で仕掛けを作って間に合わせました。
2段針が必要なのは餌の軟らかさが原因で、同じ貝類でもアサリと違って全体に軟らかく親針で固いところを掛け、孫針に軟らかいワタの部分を被せるように刺して全体を丸く仕上げるためにこのような特殊な仕掛けになったと思われます。
城ヶ島周りでやった(もう随分と前の話なんで今やっているかどうかわかりません)時は小振りのカラス貝の殻を半分だけ外した半貝状態で使うんで針が一本でも餌持ちが良いんです。
郷に入っては郷に従えと言うことで今回は胴突き2本針でやりましたが、やはり餌持ちは悪いんですが、集魚効果も高かったようでシーズン初期の今回でもソコソコの釣果を上げることができました。

前置きだけで随分長くなってしまいましたが、あまり一般的でない釣りで、皆さんにもお勧めなので丁寧に書かせてもれいましたが、いよいよ本番です。
大磯港に5:30集合、乗船して先ず一番は餌のカラス貝を剥きますが、慣れればアサリと同じぐらいのペースでできると思います。今回は餌が各自50個ぐらいしか手配できなかったため、餌切れ以降はサバ短を用意してカサゴを狙うことにしましたが、念のためコマセを少々用意し何とか沖あがりまで持たせようという作戦です。

6時過ぎに出船し航程20分ほどで本日の狙いである国府津沖定置網周り水深40メートルに到着です。丁寧に餌付けして底立ちを取ったら基本的にはカワハギのきき上げと同じ感じでゆっくりと誘い上げます。
すぐそばではイナダ狙いのカッタクリをやっている船が何艘かいるだけで、底を狙っている船は我々だけ、というより船長によれば石鯛狙いの船は大磯港では本船だけ、あとは小田原の船がカワハギ五目で狙うだけだそうです。
本日は魚の活性が高く開始十分ほどで左艫で1キロ弱の良型が揚がります。
その後もポツポツながら途切れずに30分ほど当りが出てここで本日は全員型を見ることができて上々のスタートです。
どうやら魚は根に付いているというより一定の周期で周っているようで20分ほどのサイクルで当りが良く出るようです。
交じりで30センチオーバーのジャンボカワハギも何枚か顔を出し3〜7枚の釣果で餌切れとなりました。
姿かたちからは想像できないほど餌取りが巧妙であたりも極小さいのですが今日は一気に喰い込む当りも半数ほどあり、中には飲み込まれてハリスのチモト切れが船中3回ほど有りました。
定置網周りをやっているため張り綱に仕掛けを取られたり底での根掛りなどで仕掛けの消耗が激しいので釣行の際はたっぷりと用意したほうが良いと思います。リレーのコマセ釣りは残念ながらソーダとサバの嵐でしたが底狙いでは良型のカサゴが数上がりました。

船宿で予め頼んでおけば仕掛けは用意してもらえるので、カラス貝(ムール貝・紫貽貝)さえ上手く手配できれば豪快な引きを堪能できると思いますよ。
今年はシーズン中の土日は予約満杯のようなので来年は例会で狙っても良いかもしれません。

私も今回は1.1キロを頭に型揃いで7枚揚げましたが、好事魔多しの例えどおりというか、全くの不注意で帰路事故ってしまい、後始末で翌日予定の例会に参加できずに皆さんに迷惑をかけてしまいました、好釣果の後は気をつけなくてはいけませんね、私だけかもしれませんけど。